毎日の暮らしのなかに、今よりももっと緑を取り入れられたら、少しだけ豊かな気分になりそう。できれば自分で野菜を作って、毎日新鮮な野菜を食べたい。食育のためにも、子どもと一緒に野菜を育てたい。そんなことを、あれこれと考えられている方も多いのではないでしょうか。

今回ご紹介する「おうち菜園」は、横浜を拠点に活動されている“新しいアイデアを届ける家庭菜園WEBマガジン”です。WEBマガジン「おうち菜園」の運営会社は、同じ名前で「株式会社おうち菜園」。共同創業者であり、運営者である濱田健吾さん、江里祥和さんに、家庭でできる菜園のこと、「おうち菜園」の活動についてなど、お話を伺いました。

■家庭菜園の可能性を広げる

“家庭菜園には興味はあるのに「場所がない」「忙しい」「やり方がわかならない」などの理由であきらめている人”たちのための家庭菜園WEBマガジン「おうち菜園」。初めてこのサイトにであったとき、かなりユニークなコンセプトだなと思ったのですが、よくよく考えてみると、時代に即している、そう感じました。

・「おうち菜園」は、江里さんと濱田さんが出会い、生まれたサイトということですが、なぜ「おうち菜園」を始めようと思われたのでしょうか。

「家庭菜園に興味があっても“場所がない・時間がない・知識がない”などの理由で一歩を踏み出せない方がいて、そこには思っていたよりも敷居があると感じています。でももし、家の中やベランダ、お庭などで手間なく簡単に菜園ができるようにすれば、喜んでくれる人が多くいるんじゃないか?という想いから生まれました。

社名自体は“おうちでも菜園ができる”という意味ですが、これには“家庭菜園は庭やベランダだけじゃないんですよ”という想いも込められています。家庭菜園ができる場所の選択肢を広げていきたいです」

家庭菜園の可能性を広げる、ということですね。確かに、家庭菜園に興味があったり、トライしてみたい、と思っている方はたくさんいると思います。私自身もそうですが、そういう想いはあるのだけれど、その一歩が踏み出せない。重い腰があがらない(笑)という。

・おふたりは、もともと農業や植物を育てることにご興味がおありだったのですか?

(江里さん)「農家生まれではなかったですし、もともと農業に強い興味があったわけでもなく、ただ、自然は大好きでした。興味を持ったきっかけは、一昨年にイスラエルで農業の勉強をしているときに出会った新しい価値観です。お金をかけずに泥や藁(わら)で建てられた家(ナチュラルハウス)に滞在したり、たくさんの物が溢れたフリーマーケットに参加するなかで、“一体、どれにお金をかけるべきなの?”という疑問を感じました。

そのひとつの答えが“毎日食べるものは、他人に依存せずに自分で育てたい”というものでした。これが私にとっての農業に繋がっています」

(濱田さん)「宮崎県小林市という、自然が豊かな場所で育ちました。幼い頃は、山、川、田んぼをかけ回って遊んでいました。その原体験に加え、昨年8月からアグリイノベーション大学校で、1年間に渡り、農業を集中的に学んだことで、より農業が好きになりました」


「イスラエルのナチュラルハウス」


「イスラエルでのフリーマーケット」

・“新しいアイデアを届ける家庭菜園ウェブマガジン”という、新しい切り口からの家庭菜園のススメだと思うのですが、このアイデアはどこから生まれたのでしょうか。

「コンセプトは、お客さまに合わせました。僕たちのお客さまは、これから家庭菜園をはじめる方です。興味を持っていただくためには、これまでの”園芸”から想起される、いわゆる泥臭いイメージではなく、クールでかっこいいイメージが必要でした。なぜなら、僕たちのお客さまは、単なる癒しではなく、かっこいいもの、おしゃれなものが欲しいからです。暮らしに寄り添えるような、インテリア性の高い菜園があってもいいと思っています」

このコンセプト自体が、家庭菜園の可能性を広げることにつながるのでしょう。インテリアとして、家庭菜園を楽しむことを起因とし、植物の素晴らしさに気付くことができたら素敵です。まさに今の時代に即した、手軽で身近な自然との関わり方ですね。

■ちょっとしたアイデアと、身近なアイテムで簡単オシャレに!


「Modern Sprout」

・オシャレな家庭菜園を目指したいとは思うのですが、それがなかなか難しい!と思うのは私だけではないと思います。そんな方のために「おうち菜園」イチオシの、自宅で簡単にできて、楽しめるアイデアを教えていただけますか?

「最近ですと、“boskke”という逆さまに吊るすプランターが印象的でした。他には、シカゴ在住の夫婦がつくった“Modern Sprout”という栽培キットは黒板になっていて、ここに文字や絵、伝言を書いたりして家族でコミュニケーションができそうな点が楽しそうです」

・なるほど~。オシャレですね。「HaMaWo」読者には子育て中のママが多いのですが、お子さんと一緒に楽しめる家庭菜園もありますか?

「お庭があるご家庭でしたら、レゴのようなブロックを使って、好きな形や色で自分たちだけの菜園スペースをつくるのはいかがでしょう。単に植物を育てるだけではなく、一緒にその容器を組み立てて作業することで、食育にも繋がります。完成したら、近場のホームセンターから培養土と苗(もしくは種)を買ってくるだけなので、初心者にはハードルの高い”土作り”もなく手軽にスタートができます。こちらは、今年の9月上旬よりおうち菜園で取り扱いがスタートします」


「Garden Block」

フレームから作るというのは、子どもも喜びそうですね!何より、親子で一緒になって楽しめるのが嬉しいです。家族であれこれ話しながら土いじりをする、そんな光景が目に浮かびます。

・これは企業秘密かもしれないのですが(笑)、サイトに登場する数々のアイデアは、一体どこから収集されているのでしょうか。

「企業秘密ということではないですが、その多くはインターネット経由か、お付き合いさせていただいている方々から直接教えてもらうことが多いです。今では“新しい菜園情報を発信している”というイメージがつき、“こんなものもありますよ”と周囲から教えてもらうことも増えており、嬉しい限りです」

■今こそ家庭菜園デビューを!


素敵だな、と思うのは、家庭菜園というキーワードでつながる世界中の情報が得られること。そのなかには、ユニークだったり、心がほっこりとしたり、すぐにでも真似したいものだったり・・・。

・「おうち菜園」の、今後の展望、野望など教えていただけますか。

「いまは、“いいなぁ・やってみたいなぁ”と止まってしまっている方々に、踏み出せるきっかけを提供し、一人でも多くの方に家庭菜園デビューしていただきたいです。現在は、ウェブ上での発信が多いですが、これから徐々にイベント開催など、リアルの場も増やしていきます」

こんな素敵な家庭菜園が体験できるイベントがあれば、話題になりますね!※8月16日(土)横浜港大さん橋にて開催されるイベント「ヨコハマ海の青と都市の緑を守るフェア2014 」に参加されるそうです。詳細は、文末に掲載いたします。

・ところで、「おうち菜園」は、活動の拠点を横浜に置かれていますが、おふたりにとって、横浜はどんな場所ですか?

(江里さん)「4月に千葉から引っ越してきたばかりで、まだ全然探検できていないので、未知なる土地です。僕にとっての”新しい暮らし所”です」

(濱田さん)「僕はいつも今住んでいる場所が最高だと思っているので、最高です!」

・余談ですが、おふたりが個人的にハマっているもの、興味のあるのもなど教えていただけますか?

(江里さん)「散歩にハマっています。頭をすっきりさせたいときや、考えごとをしたいときは、とにかく歩きます。知らない場所を散歩したり、写真を撮るのも好きです」

(濱田さん)「子育てですね。今、1歳の息子と4歳の娘がいます。日課は、毎晩家族と夕食を食べることと、本の読み聞かせです。」

・最後に、「HaMaWo」読者の方へ、メッセージをお願いいたします。

「みなさんは、庭・ベランダがない、仕事や家事で忙しい、教えてくれる人が周りにいない、などの理由で家庭菜園をあきらめた経験はお持ちでしょうか?“食”というのは、私たちが毎日直面するものであり、そのまま自分自身の健康、暮らしに繋がっていく大切な要素です。

おうち菜園では、いきなり家庭菜園をはじめられなくても“これなら私でもできそう!”という新しい菜園アイデアを発信しています。壁を使ったり、本棚に埋め込んでしまったり、天井から吊るしたり、今までできなかった場所でもできる菜園の形がたくさん登場しています。

そうした、おしゃれで、ユニークで、驚きのある家庭菜園を知っていただき、自分の暮らしにあった形を見つけてもらえたらうれしいです。場所がなくても、忙しくても、やり方がわからなくても”農”に触れることはできるんです。ぜひサイトをのぞいてみてください」

江里さん、濱田さん、素敵なお話をありがとうございました。私自身、忙しさを理由に、なかなか踏み出せなかった一歩が、ようやく踏み出させそうです。緑とともにある生活で、心も身体も健康で、豊か日々が過ごせそうですね。

株式会社おうち菜園

横浜市中区相生町3-61泰生ビル2F