横浜市内18区すべての図書館をママ目線でご紹介するシリーズ。市内全館訪問もいよいよ折り返し!第9回は偶然にも市内9館目に開館した「横浜市瀬谷図書館」です。

初めて降り立つ相鉄線瀬谷駅。静かな駅の階段を降りると、お花屋さんや本屋さんが目の前にあらわれ、広々とした町の姿が目の前に広がります。さあ、出発。

―穏やかな町並みに似合う図書館―

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◆開館30周年、瀬谷図書館

昭和60年(1985年)1月、市内9館目に開館した横浜市瀬谷図書館は、相鉄線「瀬谷」駅北口から徒歩約8分。駅前の広い歩行者専用道路を抜け瀬谷中学校横を進みます。信号を渡ってからほぼまっすぐに続く道のりは、歩道が広く木々の緑も目にやさしくて、お散歩気分で歩けます。

建物は2階建てですが、坂道に位置するため、一部が中2階となっています。蔵書数は10万6千2百冊ほど、そのうち児童書は約3万4千8百冊です。

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司書の梅藤智恵さん(左)と平林朋子さんが案内してくださいました。

◆充実の子育て情報コーナーは必見!

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1階児童書コーナーでは、大きく場所を占めている「子育て情報コーナー」が目を引きます。子育て支援に力を入れている瀬谷区の図書館ならではの姿、といえそうです。図書館、子育て支援拠点、保育園、地域ケアプラザ・・・など、子育て関連のお役立ち情報が網羅されていて、ママにとって嬉しいコーナー。「瀬谷区では子育て応援ネットを平成21年から立ち上げ、図書館も参加しています。この応援ネットを通して得た子育て情報をもとに作ったコーナーです。横浜市内では瀬谷図書館が最初に開設したんですよ」との言葉に納得。中でも子育てイベントの一覧「子育て応援カレンダー」は、毎月のさまざまなイベントの一覧となっているので便利です。「図書館のおはなし会にもこのカレンダーを見てきてくださる方がいらっしゃいますよ」。ブロック会議や年2回の全体会などで子育てに関わる団体や障碍者団体(アートママ)などが連携し、交流もスムースに行われてるそうです。図書館はもちろん、区内子育て関連の施設で配布されていますので、ぜひ一度手にしてみてくださいね。

◆0歳児親子の参加も多い「ひよこのおはなし会」

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取材にうかがったこの日は「ひよこのおはなし会」(0~3歳とその保護者対象)があるとのことで、ちゃっかり参加させていただきました♪

瀬谷図書館の「ひよこのおはなし会」は毎月第2木曜日・最終水曜日11時から開催です。事前申し込み制で、毎回申込み開始2~3日で定員になることが多いとか。この日の参加は14組。「講習を受けたボランティアさん(現在5名)にお手伝いいただいて司書と一緒に行っています」と梅藤さん。今日は司書の梅藤さん、有川さん、ボランティアの成岡さんの3人が担当でした。

次々参加親子が集まってくる間、「暑くないですか~」など有川さんが声掛けをしながらゆったりと待ちます。受付が終わると、梅藤さんから会の説明や注意事項、また「お子さんの状態に応じて途中の出はいりもOKですよ」などやさしく説明がされていました。

わらべうたは「このこ どこのこ」から始まって、「コーブロ」「じー かいて ぽん」と、お子さんの体をゆすったり触ったりの歌を楽しみます。続いて布ふり遊びうた「たんぽぽ」では黄色のやわらかな布をみんなでふわり。「どっちん かっちん」「たけんこが はえた」と体を大きく動かしたり、立って抱っこしたり・・・と、大きな動きに子ども達もゴキゲンです。

絵本は『なーんだなんだ』(カズコ・G・ストーン/さく 童心社)、『くだもの』(平山和子/さく 福音館書店)、『ぴょーん』(まつおか たつひで ポプラ社)を梅藤さんと成岡さんがリズムよく読んでくれます。おしまいは輪になって「さよならあんころもち」。

毎回、当日までに1時間くらいかけてのリハーサルを行い、読み方など話し合っているそうです。なるほど!流れるようにスムーズで心地よい30分は、こうして丁寧に準備されたものだったのですね。

◆子どもの頃好きだった本とおススメの本

司書の梅藤さん、平林さんに、おすすめの絵本や思い出の本を紹介していただきました。今回もやっぱり本の話になると止まりません(笑)

●梅藤智恵さん

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「岩波の子どもの本シリーズが好きでした。姉妹もいるので、割と家に絵本があったような気がしますね」とのこと。やはり本との思い出をたくさん覚えていらっしゃる様子でした。

  • 『もりのおばあさん』  ヒュー・ロフティング/作 横山 隆一/絵 光吉 夏弥/訳 岩波書店 母に何度も読んでもらったそうなんですが、この本がそんなに好きだったのかどうか不思議と覚えていないんですよね(笑)
  • 『ごろごろにゃーん』  長 新太/作・絵    福音館書店  妹のお気に入りで何度も読んであげたことを覚えています。また、この本?と思うくらい読みました。でも、今改めて読み聞かせなどしてみると、この本の魅力がわかるように。意外と中学生にもウケたのでやっぱりいい本なんだなあと。
  • 『やまのこどもたち』  石井桃子/作   深沢紅子/絵  岩波書店  たんたんと山の暮らしが描かれているところが好きでした。

●平林朋子さん

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「私が子どもの頃は、まだ小さい子ども向けの絵本がそんなに出版されていない時代でした。名作文学の抄訳のシリーズしかなくて、母に読んでもらっていましたね」と、活字いの多いその本のボリュームに、梅藤さんも思わず「お母さん・・・読むのたいへんでしたね」と驚きの声が。でもどれも美しく素敵な本でした。

  • 『少年少女世界の名作文学』 小学館  昭和39年に発行された全50巻のシリーズ。『君よ知るや南の国』はゲーテの『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』の抄訳、『アラビアン・ナイト』なども子ども用にアレンジされていました。もっともそのことを知ったのは、大人になってからですが。表紙や挿絵の美しさも印象的でしたね。
  • 『ふしぎなお人形』  ルーマ・ゴッデン/作  厨川圭子 /訳   偕成社  女の子の心の動きが描かれていて、とっても好きな本でした。名作リライトではなく、子どもに向けて、子どもの本の書き手が書いた物語の面白さに目覚めた作品です。

◆司書さんからのメッセージ

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「せやぬのえほんグループ」の手作り布絵本は貸出しもOK

「 子育て関連団体同士のネットワークが広いのが瀬谷区の特徴です。《子育て広場》などへの読み聞かせの仕方や、蔵書の選び方や管理の支援など、依頼があれば司書がお手伝いに出向いておこなっているんですよ。また図書館では、昨年、3歳~のお子さん向けの「おはなし会」と消防署が連携してのイベントを行いました。絵本『しょうぼうじどうしゃじぷた』(渡辺茂男/さく・山本忠敬/え 福音館書店)の読み聞かせに合わせて子ども防災教室を開催、実際の小型消防車が登場したり、消防服を着て写真撮影したり、と大好評でした。今年は0歳~3歳向けの「ひよこのおはなし会」と「応急手当教室」を組み合わせたイベントに(6月7日)。今日はどこへいこうかな、と思ったら、ぜひこうした情報をチェックしてみてくださいね。」と平林さん。

「絵本の読み聞かせは、何を読んだかよりも、読んでもらったその時間やその時の感覚がかけがえのないものです。ママと子どものつながりのひとつとして、時間を共有したこと、愛された記憶を残してあげられると思います。わたし自身、母に読んでもらった絵本を開くと、いつでもそんなあったかい気持ちがじわっと甦ってきます」と梅藤さんは言います。じわりと心に広がるそんな気持ち、本当に大切な宝物ですよね。

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館内入口正面には、アカハライモリやザリガニの水槽があり、子どもだけでなく大人にも人気だとか。お世話は代々管理職さんのお仕事だそうで、とってもきれいにお掃除されていてました。

1階は受付カウンターや児童書コーナーとなっていて開放的、子ども連れも安心です。授乳には会議室を利用できるそうですので、職員さんに声を掛けてくださいね。お散歩がてら絵本を借りるのはもちろん、「ひよこのおはなし会」に参加したり水槽の生き物を眺めたり、子育て情報コーナーをチェックしたり・・・。図書館からいろいろなことに楽しみが広がりそうです。

横浜市瀬谷図書館

横浜市瀬谷区本郷3-22-1
  • アクセス:相鉄線瀬谷駅北口徒歩8分  
  • 電話:045-301-7911
  • 開館時間:
    火曜日~金曜日→午前9時30分~午後7時
    土・日・月・祝日→午前9時30分~午後5時
    12月28日→午前9時30分~午後5時
    1月4日→正午~午後5時
  • ホームページ: http://www.city.yokohama.lg.jp/kyoiku/library/chiiki/seya/